「杉村・・・・・・やめっ・・・・・・!!」
悲痛な声をあげる川波。
傷付けたい訳じゃない、むしろ大切にしたい筈なのに。
今までだってあんなに身体を重ねたのに、どうして俺を見てはくれない?
俺に抱かれながら遠くで誰かを見ていたのなんか、とっくに解ってたさ。
身を任せてくれるならばそれでもいいと思った。
何でもしてやりたいと思った。
けれど・・・・・・。
「ひと・・・・・・な・・・り・・・さん・・・・・・」
「 ―――――― っ!!」
そいつなのか? お前の心の中に潜んでいる奴は。
「離せ・・・っ!!」
俺を睨む瞳さえも押さえきれない衝動に拍車を掛けているのを知ってるか?
どうして解ってくれない? こんなに俺はお前を愛しているのに・・・・・・。
前戯もせず、いきなり挿入すると「ひっ」と小さく呻いて川波は涙を浮かべる。
身体全体で俺を拒否する川波に容赦なく突き上げていくと、切れて血が滲む。
「いっ・・・つっ・・・・・・あっ・・・あっ」
好きなのに、どうしていいか解らない。
ズタズタに引き裂いてやりたい程、憎くて愛おしい。
冷たい目と蔑んだ表情。
なのに・・・・・・こんなにも俺はお前に溺れてしまった
―――――― その責任くらい取ってくれないか? |