遠い空の近き指先

「もしもし、亮?」
『ああ、元気か?』
「元気だよ・・・1週間前に話したばかりじゃないか」
『そうだけどさ、気になるんだからしょうがねーじゃんかよ』
「ありがと。 亮は元気?」
『まあな、お前の声聴いたらもっと元気になった』
「もう、またそんな事言って」
『だって本当の事だぞ』
「・・・・・・僕も・・・」
『・・・・・・ばーか・・・』
「何でバカなんだよ〜?」
『俺を挑発すんなよ』
「しっ・・・してないよ!」
『俺がお前の声を聴くだけで感じるの知らないだろう?』
「・・・・・・」
『おい、黙るなよ』
「あのね、亮」
『ん?』
「僕も・・・」
『何が?』
「だから・・・亮の声を聴くと僕も・・・感じる・・・」
『延照・・・』
「あ・・・あと半年だね、亮が帰ってくるの」
『ああ・・・』
「え・・・と・・・ニックも元気?」
『ああ・・・』
「そ・・・それと」
『延照』
「な・・・何・・・?」
『しようか?』
「え!? 何・・・を・・・?」
『セックス』
「セッ・・・! なっ何言い出すんだよ!?」
『あと半年もお前に触れられないんだぜ、ニックは相変わらずクリスやら連れ込んでるし』
「そんなの知らないよっ!」
『なあ、延照は平気か?』
「へ・・・平気とかそんな問題じゃ・・・」
『俺はもっと延照の声が聴きたい・・・触れるのがダメならせめてお前の感じてる声、聴かせろよ』
「だって・・・だって・・・そんなの・・・」
『自分の部屋にいるんだろ?』
「そうだけど・・・でも・・・どうしていいかわかんないし・・・恥ずかしいよ・・・」
『俺だけしか聴いてないんだから恥ずかしくないって』
「けど・・・」
『目、瞑って』
「・・・・・・」
『目の前には俺がいるだろ?』
「・・・・・・」
『お前の手は俺の手だ。 あの日を思い出して』
「・・・亮・・・」
『好きだ、延照』
「う・・・ん・・・」
『ゆっくり下に持っていって・・・』
「んん・・・」
『今、お前に愛撫しているのは俺だ・・・延照・・・』
「うん・・・あっ・・・」
『そう・・・お前もしてくれよ・・・延照』
「んくっ・・・はぁっ」
『・・・っ。 愛してるよ・・・』
「はっ・・・・・・亮・・・亮・・・」
『お前の声・・・すげー、くる』
「な・・・何言って・・・・・・ああっ・・・」
『待って、まだイクなよ』
「え・・・?」
『一緒にイキたい』
「亮・・・・・・うん・・・・・・うん・・・・・・」
『っつっ・・・延照っ』
「亮・・・好きだよ・・・愛してる・・・あっ・・・」
『・・・イキそう』
「はっ・・・んっ・・・・・・亮・・・亮・・・!」
『延照・・・っ!』


「・・・はぁはぁ・・・はぁ・・・」
『・・・延照・・・』
「亮・・・一緒に出来た・・・?」
『ああ・・・』
「良かっ・・・た・・・」
『俺も良かったよ』
「そ・・・そういう意味じゃ・・・・・・」
『・・・・・・俺ってすげぇ勝手だよな』
「どうして?」
『やっぱさ、テレフォンセックスなんて延照、嫌だっただろ?』
「・・・そんなのやった事ないし恥ずかしかったけど・・・でも・・・亮とだったら・・・いいよ・・・」
『延照・・・やっぱお前をちゃんと抱きたい』
「僕だって同じ気持ちだよ・・・でもあと半年ガマンしなきゃね」
『・・・そうだな・・・。 あーあ、俺の方がガキだよな〜』
「えー? そんな事ないよー」
『そうなんだよ。 お前はきっとどんな逆風にも負けない、俺が保証してやる』
「亮ってば・・・。 あ、今そっちは何時?」
『えーと、この前サマータイムが始まったから今昼の3時』
「昼!? 昼間っからこんなことして〜」
『しょーがねーじゃん、時差が日本と8時間もあるんだから。 じゃ今度はこっちが夜の時にしていいのか? そうすっとそっちは朝だけど』
「――― !! ぜ〜ったいヤダ!」
『何だよ〜、そしたらやっぱ俺が譲るしかねーじゃん』
「その前にもう逢うまでやらないからね」
『そんなのムリに決まってるじゃねーか』
「何で!?」
『俺がガマン出来ねーから』
「!! 亮!」
『あははー。 あっ! ワリィ、バイト行かなきゃ』
「そっか・・・気を付けてね、この前行ったパブで始めたんだよね?」
『そうそう、お前とキスしたパブ』
「・・・・・・」
『顔赤いぞ〜』
「嘘だっ! 見えてないくせに」
『見えなくても解るよ、延照の事は』
「・・・・・・」
『可愛いなぁ、延照は』
「亮のバカ! もう切るからね」
『冷てーの。 んじゃ、来週、また掛けるからな』
「・・・うん・・・。 あの・・・亮・・・」
『ん?』
「愛・・・してる・・・」
『ああ、俺も愛してるぜ、延照』
「うん・・・・・・それじゃ、またね」
『じゃあな。』(CHU!)
「・・・・・・」(チュ)

ピッ。

もう、亮ってばいっつも僕を困らせて・・・もしかして来週もまたするつもりなのかな・・・? すっごい恥ずかしかった・・・・・・。
でも・・・・・・ねえ、亮、離れていたってこんなに近く感じられたよ・・・あの瞬間の僕の掌は亮の掌・・・亮の唇・・・。
耳元で囁くような、吐息のような声・・・ぞくっとして身体中熱くなった・・・・・・。


僕を痺れさせる大好きな亮の声・・・・・・。

END

セリフだけで進む話を書きたくてこんな感じになりました。
って単なる甘々ですね・・・。 いいの、あと半年も逢えないんだもん、こんくらいしてあげないと亮が悶々しちゃうもん!
厳密にはテレフォンオーラルセックスですな。 っつーか相互オナニー? どっちでもいいか(笑)
はい、下品ですいません。


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