リョウが帰国するという前の日、俺たちは酒を浴びるほど飲んでベロンベロンに酔っぱらった。
「リョウ」
「……ん……? 延照……?」
あ〜あ俺とノブの声を間違えるなんてこりゃ完全に潰れたな。
「リョウ……起きろよ」
「うん……もうちょい寝かせてくれ」
そう言うと俺の首をグイッと引き寄せてあろうことかキスなんぞしやがった。
まだノブと勘違いしてるのか? もう1年も逢ってないんだもんな、ムリもねぇか。
「延照……」
俺が聞いた事のない甘い声でリョウはノブに愛を囁く。
……リョウはどんな風にノブを抱くんだろう? アジア人は俺たちとは違うんだろうか?
―――― 何だか俺もヘンな気分になってきた。
リョウを目の前に興奮して勃起しているコレをどうしろと?
「……っ」
均整の取れた筋肉。
男臭い無精髭も俺の好みじゃないのにどうしてこんなにリョウに欲情しているんだ?
「何やって……んだ……ニックっ」
ようやく相手が俺だと気づきリョウは離れようとするが酒の所為で力が入らないらしい。
「バ……カやろっ ……はっ……」
「なぁリョウ、こういうのやった事あるか? なかなか気持ちいいだろ?」
さすがに挿れるのは気が引ける変わりに2人のペニスを擦り合わせて快楽を得る。
「く……っ」
Oh! My God!! 何てこった。
今解っちまった。
俺ってば結構リョウが好きだったのか。
……クリスの次くらいに。 |