最近は西尾から舌を入れてくるが、こっちがそれに応えてやると恥ずかしそうに舌を自分の口に戻そうとする。
積極的なくせに怖がりで、童貞のくせにやらしくて、男のくせに色気があって・・・やばいな・・・そう思うのって俺がこいつに捕まった証拠じゃないか?
「ふ・・・うん・・・」
甘い吐息が西尾の口から漏れると、男だとかそんなのはどうでもいい気さえしてくる。
「西尾、あのな、キッチンからオリーブオイル少し持って来い。」
唇を離して耳元でそう囁くと、一瞬困惑される。
「痛いの嫌なんだろう? 俺も蹴られるの嫌だしな。」
苦笑すると「あっ!」と理解した様に西尾の頬が紅く染まっていった。
「すぐ戻って来るからっ。」
どかどかと階段を降りる音が聞こえてフッと笑った。
必死にオリーブオイルを探してる西尾の顔が目に浮かぶ。 ま、なきゃ困るのはアイツだし。
女と違って濡れても先っぽだけってのがネックだよなぁ、やっぱ。 その為に俺は何度欲望を途中で放棄しなきゃならなかった事か!!
く〜っ、男として泣けてくる。
あ、そうだ、スーツ脱がなきゃシワになっちまう。
それはまずいだろう、と西尾が戻る前にさっさとパンツ一丁になって待ちの体勢になった。
これじゃあ、まるで俺が据え膳みたいだよなぁ。 などど考えていたら今度はどかどかと足音が近づいてきた。
「よくわかんないけどこれでいい?」
差し出されたのは少量の油が入ったプリンのプラスティック容器だった。 さては西尾家は捨てられない一家だな。
しかし・・・匂いといい、色といい、これはオリーブオイルじゃなくて只のサラダ油な気がするが、似たようなモンだ。
「上出来上出来、あとはテッシュだな。」
「ほい。」と箱テッシュを投げられてようやくホッと息を付く。 は〜、これでやっと安心して出来る。
「なんかさー、用意周到にしないと不安になるってやっぱオヤジだよな〜。」
んだとコラァ! お前の所為だろうが! この前ちゃんと始末してりゃあ、横山にばれずにすんだんだよ!
「でもそんなカベちゃんが俺って好きなんだよな。」
ムッとしたのにそんな告白されちまったら怒れないじゃないか、この確信犯め。
「俺さ・・・告った時よりもっとカベちゃんが好きなんだ・・・何でだろう・・・。 なあ、カベちゃんも俺の事少しは好き?」
可愛い事言ってくれやがる。 こんな風に言ってくれる生徒はもう2度と出て来ないかもなぁ・・・。
そう思ったら途端に胸がザワザワしてきて西尾の身体をぎゅうっと抱きしめると、もう胸なんか無くたって関係ないと思えてきてしまう。
「カ・・・カベちゃん・・・?」
平気で俺を口説くのに抱きしめるだけで真っ赤になる西尾のアンバランスさに惹かれてる。 こんな子供に俺は何をしてるんだか・・・。
「じゃなかったら男なんて抱くかよ、バカタレ。」
そう言って今度は可愛い唇を塞いだ。 おずおずと俺の中に侵入してくるそれを吸い上げるとびくっと背中に回っている西尾の腕の力が強くなる。
生意気で可愛い俺の恋人。
まだちゃんとやってもいないのにもう手放すなんて気は更々ない。
やれやれ、俺はこのチェリーボーイに完璧にはまっちまったようだ。
「んんっ・・・」
息をする術(すべ)を教えたのに慣れない西尾は苦しそうに喘ぐ。 その顔がやらしいから暫く2度目のアドバイスはお預けな。
「せんせー・・・」
西尾は無意識なのかワザとなのか解らないが性的に感じると「カベちゃん」から「せんせー」に呼び名を変えてくる。
それが俺のツボにまんまと入り込んでそれに興奮してしまう・・・きっと前に観た教師と生徒の調教プレイなんつーAVの所為だ。
よし、西尾にこれ貸してやるか。 それ観て勉強してくれよ〜。
顎から順に啄む様にキスをするとそれに併せて「あ・・・」とか「や・・・」とか声を上げられるのが嬉しくて、たまに歯を立てて強く吸う。
よがって仰け反らせる西尾の若い身体はそれだけで俺を奮い立たせるのに充分な魅力を持っている。
紅く付いたその印に「これってキスマーク・・・?」と訊かれて「そうだ。」と答えると
「へへっ、それって俺がせんせーのものだって言われてるみたいで嬉しいかも。」
と照れる西尾。 そうか、まだキスマークの付け方も知らなかった訳だ。
よ〜し、これから大人の俺がもっと色々教えてやるから覚悟してろよ。
俺色にどうとでも染められる純粋な蕾は今どんな色をしてるんだろう? などと文学的な事を考えてみたりして。
着ていたTシャツをまくり上げると西尾は肩を浮かせて万歳の格好になったからそのまま脱がせる事にした。
俺が付けた痕が点々と散らばっている身体は腕より少し白くてそれが栄えている。 男の身体に欲情するなんて俺ってばマジでホモの素質ありか?
「あっ・・・せんせー・・・んんっ」
白い肌に2カ所だけ色が違う場所を指で挟んで弄ぶと西尾が艶っぽい声を出す。
「感じるか?」
「う・・・うん・・・あんっ・・・」
みるみる固くなっていく突起は女のそれとは違うけど、これはこれで一生懸命感じてますって言われてる様でなかなかいいかもしれない。
舌で転がすと「やだっ」と言われて足で俺の身体を挟む力が一層強くなった。
―― うおっ! 反り返ったモノが腹に押しつけられてる!
熱い、今にも爆発しそうな西尾の本能。 それを掴むと更に足の力が増す。
「力抜け、西尾。」
「だって・・・だって・・・」
いやいやと首を振る顔はもう自分じゃどうしていいか解らない、と言ったところか。
そんな西尾の頬を手で包みながら
「大丈夫・・・怖くないから、西尾・・・俺を信じろ。」
と言って優しく顔にキスを軽くすると、それに安心したのか徐々に緊張が解れて力がすうっと抜けた。
はぁ〜、きつかった。
今日は準備室の固い床なんてところじゃなく暖かいベッドの中だからなのか、俺っていつもより丁寧じゃないか?
西尾も自分のベッドだからか何だかいつもより感度がいいみたいだし・・・これなら出来るかもっ!
そう思ったら俄然燃えてきたぞ〜! 何としても今度こそ入れてやるっ!
トランクスを脱がして露わになった西尾の元気印。
男ってのは哀しい生き物で、結局「好き」とか「愛してる」なんて言葉を吐きながらいつセックスに持ち込もうか頭の中で計算している俗物だ。
「西尾・・・イク時はそう言えよ。」
「せんせー・・・」
扱いてやると汗で額に張り付いた髪の毛が揺れてそれが凄く色っぽい。
目を瞑って羞恥心と快感の狭間を行ったり来たりしている西尾の表情がこの上なくエロティックだ。
あ〜、早く入れてぇ。
「はぁっ・・・あっあっ・・・せんせー・・・やだっ」
この手の中で固くなってるモノを握るのも扱くのも慣れてきちまった・・・それでいいのか? 俺!
ここ1週間で一体俺は何回西尾を抜いてやったんだろう? 何回イクところを見たんだろう?
その度に愛しさがこみ上げてくるのに未だ生殺し状態だ。
抱きついて誘ってくるこいつ、キスを仕掛けるこいつ、そうして最後にするりと逃げて殴る蹴るを繰り返すこいつ。
くそっ、今日は絶対逃がさねぇ。
いつまでも振り回されて堪るかっての。
「せんせー・・・もうダメ・・・」
「出るか?」
「はっ・・・イ・・・イク・・・」
俺は素早くテッシュを数枚取り出して素手で触っていた場所を包み込む。
「よし、イッていいぞ。」
「んんっ! ――― っはぁはぁ・・・」
射精する時の西尾は誰にも見せたくない、それほど官能的だ。 童貞のくせにっ!
横山もゲイだったらこういうのが好きなんじゃないのかぁ? とか思ったらこの前キスされそうになった事まで思い出してゾッとした。
あの時西尾が飛び込んでくれなかったらどうなってだんだ?
初めて強姦される女の気持ちが解ったぞ。 これからはもっと女性に優しく接しよう、とか的はずれな気がしないでもない心掛けを決心する。
「カベちゃんてさぁ・・・。 上手いよな。」
「・・・あ・・・?」
「だって俺、もし女の子とやってもこんなに気持ちよくさせられるか自信ねーもん。」
そりゃ、一応それなりに場数は踏んでるしな。 しかしなぁ・・・男にそう言われても喜んでいいのかどうなのか。
「お前、俺がいるのに彼女が欲しいってのか?」
「そういう意味じゃなくって・・・でもさ、俺このままだと童貞捨てられねーじゃん。」
お前が望んだ事だろうが! 我が儘な奴。
「俺がしてやるからいいだろう?」
西尾はその言葉にポカンとして、それから嬉しそうに言った。
「ええ!? カベちゃん俺にやらしてくれんの?」
・・・・・・はい?
「うわー、俺ね俺ね、実はそっちの方が合ってる気がしてたんだ。 いつまでも痛くて入れらんねーし。 だったら逆になった方がいいんじゃないかってさ。」
・・・・・・ちょっと待て!!!
俺はそんな事1度だって言ってないぞっ! 何考えてんだ、このガキャァ! 目をキラキラさせんなっ!
「バカな事言ってんじゃねぇよ、ほら、俺の番だからな、後ろ向け!」
「けちーっ! ・・・あ、だったらさぁ、フェラしてくれよ、フェラ。 すんげー気持ちいいんだろ?」
それが手で扱かれてよがって啼く奴の言うセリフかよ。
「・・・・・・今度な。」
はー・・・次は口でくわえろってか? どんどん変態になってく・・・。 これでまともに女とも出来るんだろうか。
せめてフェラするまえにさせてやる。
「だから早く後ろ向けって。」
西尾の不安げな顔がこっちに向く。
「何で? いつもと違うじゃん。 俺、カベちゃんの顔が見えないのやだよ。」
「殴られたくないからだ!」
そうなんだよ、考えた結果後ろから入れれば手は届かないし、足も立ててるから蹴るのは不可能だ。
それにここはベッドだから膝も痛くもないだろう。
我ながらな〜んてグッドアイデ〜ア。
ブチブチ文句を言いながら後ろを向く西尾を四つん這いにさせると
「恥ずかしいよ、カベちゃん。」
と泣き言を言われたがそれくらいガマンしろと言ってやった。 大体今更恥ずかしいもあるか。
しっかしやっぱ女よりケツ小せえよなぁ、引き締まってるし。
これでやっと入れられる・・・苦節2年、泣けてくる。
さっき西尾がキッチンから持ってきたオイルを側に寄せて指に付ける。
それにしても色気のない入れ物だ。 この容器の中身のプリンはこいつが食ったのだろうか?
「指入れるからな。」
「う・・・うん・・・。」
穴にぬるぬるした人差し指をゆっくり入れる。
「あうっ」
思わず声を上げる西尾の中・・・熱い。
オイルのお陰でそれなりにすんなり入ったが女のそれとは全然違う、動かすのもまだ指なのに結構キツイ。
「痛いよ・・・あっ・・・」
「気持ちよくないか?」
「わかんないよ・・・わかんない」
涙声になって訴え掛ける可愛い西尾に俺のムスコは元気に入れさせろとたたみかけてくる。 よしよし、もう少しの辛抱だからな。
指を動かす度に西尾の頭がカクンカクンと反応して啼いている。
こんな所に指を入れる俺を今まで想像したことがあっただろうか? あまつさえそれに興奮してる自分がいるなんて1週間前の俺が見たら卒倒しそうだ。
「はっ・・・う・・・んっ・・・」
全体が紅く染まって汗を吹き出して耐えてる西尾の身体はフェロモンをまき散らしてるんじゃないか? と思えるほど艶めかしくていやらしい。
唇からは飲み込む余裕がないのか唾液が端から出て、それを見てたら内側から欲望がせり上がってきた。
くそっ。 完璧に捕まった。 16歳のガキに。
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